02 修理・リフォームの最近のブログ記事




♪ アンティーク調にお手入れして想い出をつなぐ ♪
古箪笥、眠ってませんか?
裏板や抽斗(ひきだし)の板が割れていたり
金具がなかったり。
処分しようかと思う前に・・・
古箪笥、アンティークとして人気があります。
骨董屋さんでお求めになられ、お部屋のインテリアとして使われることが増えて来ました。
和室に置いても、洋室に置いても違和感無く収まります。
「和」のある空間が、やはり日本人には落着くのだと思います。
また、先代がお使いで「想い入れもあるので捨てきれない」と言って使われるケースもあります。
私も祖母の使っていた古箪笥、仕事の道具入れとして使っています。
優しかった祖母が、いつも仕事振りを見守ってくれているような気がします。
ただ、壊れているまま使うこと、飾ることはやはり問題があります。
抽斗がキッチリ納まってなかったり、金具が無かったり、汚れや落書きなどが目立てば
飾っても見た目やお部屋の雰囲気が悪くなります。
(壊れたままでは、「気」も悪くなるでしょうか・・・)
そこで、修理やリフォームすることにより
使い勝手やインテリアとての価値を取り戻し、心地よい空間を創出しましょう。
修理の場合、直す程度が問題になります。
新品同様に直すのか飾りとして使うので、外観だけキレイになれば とか
お客様のニーズにより直し方も変わってきます。
木仙人の場合は、ある女性建築士さんのアドバイスから
アンティークな感じの仕上がりを大切にしたいと考えます。
一般的には、金具を外し、割れなどを補修、一皮削り、目止めや塗装を行って
新しい金具に交換。新品同様の修理の様です。
しかし、美しくなれど、金具を全て交換してしまうと、懐かしい想い出までもが
消されてしまいます。また、ある方にとっては、傷も想い出の一部という場合も
あるでしょう。少しくらいは残っていても良いのではと思うのです。
実際、ご依頼いただいたお客さまから
「抽斗の内側に残っていた子供のころの落書きに、想い出がフラッシュバックし涙がでました・・・」
とコメントいただいたこともあります。
一つの傷で世代を超えた物語が展開するかもしれませんよ。
私は、家具職人です。新品同様に直すことも出来ます。
ただ、新品同様に直すのと、アンティーク風に直すのでは修理費用に差がでます。
言うまでもなく、後者の方が安く上がります。
どのように修理するかは、事前にお客さまとの打合せで決定いたします。
何十年も経った木は、人の肌と一緒で潤いが無くなっています。
元々、木は自分を守るために精油などフィトンチッドと言われる有機化合物を
作ります。「木の良い匂い・・・」が実はそれに当たります。
伐採された後は、生成できないのでどんどん揮発してゆきます。
木の組織の中から、それらが抜けて行くため潤いが無くなるのです。
何十年も経つとその当たりが顕著に出てきます。
そこで、浸透性の高い植物オイルを使います。
(この時、べんがらを混ぜアンティークの質感を上げる塗装を行う場合もあります)
木に浸透したオイルはやがて内部で固化し、精油などの抜けた空間を埋めます。
(少し、語弊のある言い方かもしれませんが、分かり易く表現しました)
良いものを長く使うは、これからの時代のキーワード。
直したい、もしくは迷っておられる場合は、木仙人までご連絡下さい。
お近くの場合は、お伺い致しますし、写真を送っていただければ
修理に掛かる概算のお見積はお知らせできます。
(写真の場合は、お預かりし修理に掛かる前に、改めてお見積致します)
*見積金額は、修理箇所の程度をポイントに置き換え換算し算定致します
*金具交換の場合、稀に金属市場価格の上昇により、見積時点より値上がりする場合もあります
「顔の見えるお付き合い。お預かりするからには責任もって引取り・お届け致します。」が基本です。
*岐阜県・愛知県・長野県一部(飯田市周辺、塩尻市周辺)地域については、
引取り・納品に関しては無料にて対応致します
*それ以外の地域の方に付きましては、クロネコのらくらく家財宅急便をご利用下さい。
(梱包はクロネコさんが行ってくれます)
こちらへお送りいただく送料は、ご負担願いますが
修理完成後、こちらからお送りする送料は弊社で負担致します。
*古箪笥以外の修理も承ります。お気軽にお問合せ下さい。
木仙人へのご連絡は
電話/FAX:0573-74-2605
(呼び出し後直ぐに出ない場合は、転送しますのでしばらくお待ち下さい)
E-mail:boku-1000-nin@kawaue.jp
before / after :水屋箪笥
before / after :仙台箪笥
before / after :桐箪笥
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2つ前の記事にもしましたが、水屋箪笥の修理。
本体は修理は終わり、お客さまのご要望通り 赤黒い塗装 (オイルフィニッシュ)を施しました。
しかし、このパーツには手を焼きました。
引戸ですが、ご覧の格子。

格子の組合せは分解できるだろうと高をくくっていました。
しかし、外せませんでした。
左写真
右:塗装剥がし前
左:塗装剥がし後
再塗装を施すには塗装を剥がさないと
いけません。
思いのほか時間が掛かってしまいました。
この格子戸にも塗装を施し、格子の目が大きいので裏から網を貼ります。
修理前は緑の被覆のある銅線金網が貼られていましたが、ステンレス製網(SUS304)を貼る予定です。
SUS304 と言うのはステンレスの種類のことで、食器などでは 18-8ステンレス と表示されているものです。
18-8 って何のこと・・・
化学成分の配分が、Cr 18%、Ni 8% ってことです。
SUS304 は 磁性(磁石にくっつく)はありませんが、磁性のあるステンレスもあります。
磁性のあるステンレスは錆易いです。扱いに注意が必要ですよ。
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蟻桟、吸い付き桟とも言います。
主に板の反りを抑えるのに使われる木工の仕口です。
今月は中ごろより水屋箪笥の修理・リフォームを行っています。

しっかり造られた箪笥です。
張られた板はおそらく桧だと思いますが
よくぞこの幅で張れたと思うほど幅広材が
使ってあります。
しかしながら、古い箪笥の多くはその板を
釘で止めたものが多いです。
この水屋箪笥も同様。
板の割れは釘を打った部分から起こって
いるものが多く見られます。
木は湿度によって伸縮します。
乾燥が進むと木は縮みますが、その際
釘で拘束されていることにより、釘を打った
時にできたクラックから割れが進行するのです。
近頃は、空調の効いた部屋で使われることの多い家具。つまり、乾燥する環境で使われるので
木がある程度自由に動ける造りに仕上げる必要があります。
長く使っていただくためには、修理と言えども造られた当時の形で直すだけではなく 使われる環境を
想定しながら造り変える場合も必要です。
今回の床板、棚板の張替えの際に、蟻桟を工夫し張り直しました。
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ひいばあちゃんの仙台箪笥、昨年末の12/30にお客さまに無事届きました。
修理過程の記事はこちら:http://boku1000nin.com/blog/2010/12/post-160.html
http://boku1000nin.com/blog/2010/12/post-161.html
http://boku1000nin.com/blog/2010/12/post-163.html

3辺の大きさで送料が決まります。
今回の箪笥のサイズ
W90×D45×H90(cm)
合計250cmまでのCランク
送り先は、おばあちゃんの
お孫さんに当たる方で
東京まで。
岐阜→東京 で¥6300 です。
クロネコさんが丁寧に専用の
服を着せて下さいました。
荷物の積載も、さすがプロ
安心してお預けできました。
「お孫さん なのにどうして ひいおばあちゃん?」 と思われた方も多いでしょう。
お問合せはメールフォームで頂いたのですが、依頼主はおばあちゃんのお孫さんですが
メールの問い合わせやその後のやり取りはご依頼主の娘さんが行ってくれました。
こちらに箪笥が届くまでに、多くの写真を送って頂き、その写真を元に概算の修理見積を
ご提出し、実際の箪笥を見てから再度、修正見積をお出しますと言うことをご理解頂き
はるばる仙台から岐阜までおばあちゃんに来ていただいた訳です。
おばあちゃんは100歳までご存命だったとか。その後、10年ほどご実家の納屋に眠っていたそうです。
この箪笥を一番気に掛けておられたのが、ご依頼主のお父さん。娘さんのおじいちゃんでした。
メールのやりとりで
「裏山で土に返すのが一番良いのか と おじいちゃんが悩んでいました」
と娘さんからのコメント。
想い出の修理請負人、責任も重大です。
仙台箪笥の修理は初めてでしたが、かなり勉強になりました。
仙台箪笥の特徴を調べてみましたが、この箪笥は王道を行く造り。金具も手打ち。
当時、かなりの値段がしただろうと思います。
おばあちゃんの嫁入り道具だったとおっしゃってますから、ご両親の想いも沢山詰まっていたのですね。
年末はバタバタの状態だったので、背景紙やライティングなど撮影状況を整えることができませんでした。
そこで、フォトショップで背景を加工。箪笥を切り抜いて何とか・・・
側は杉なんですが、鏡板(正面の板)は栗。かなりの重量があります。
造られた当初は漆(木地呂塗り)塗りだったようですが、ご依頼通り、今回はオイルフニッシュです。
やはり圧巻はこの手打ち金具。
打たれた金具は漆を焼きつけされます。鉄瓶も同じ様に漆を焼き付けるのですが
錆取りにワイヤブラシを使いましたが剥ぎ取ることはできません。そのくらいすごい膜が出来ています。
この質感を生かすべく、錆びない様に膜が出来る処理をしました。
今後の継続的なお手入れで、錆の発生もないと思われます。
到着後、娘さんから頂いたメールを少し紹介・・・
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母は箪笥を見て、最初は感激で「直して良かった! こんなに綺麗になって!!」と喜んでおりましたが、
だんだん、涙を浮かべて思い出を語り始めました。
虫干ししている箪笥の中でかくれんぼした事、
その中に落書き(箪笥の中に残っていましたね)をした事など......。
大事なモノを入れていた箪笥。ばーちゃんが開け閉めする金具の音、それらが蘇り、
ばーちゃんッ子と言うよりは、ばーちゃんに育てられたようなものなので、思い入れも深かったのでしょう。
ばーちゃんの名前、「きくの」と言いますが、笑顔が優しい人でした。
きくのさんは東京の家に来た事がありません。
だから、かなり狭い所でびっくりしちゃっているかもしれませんけど、
これからは母や私たち家族と一緒でお願いします、とまずはご挨拶しました。
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こんなメールを頂くと、涙もろい私はうるうるです。
おじいちゃんが、この記事を見てくださるとのこと。
おじいちゃん、おばあちゃんは娘さんご家族に囲まれて新しい生活が始まったようですよ。
Tさんご家族、ご依頼いただきありがとうございました。
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先日から作業を続けているひいおばあちゃんの仙台箪笥。
本体は塗装も終わりました。
元の塗装は漆塗りで木地呂という技法で塗られていたものと思われます。
金具の下の塗装がそれを教えてくれました。

塗装を剥がして分かったこと・・・
金具があった以外のところは、油分を吸い込んだ形跡がくっきり出ました。
昔の人は、椿油や米ぬかなどで箪笥を手入れしたと聞きますが
おばあちゃんも小まめに箪笥の手入れを行っていらっしゃったのだと思います。
金具も錆を落とし、磨き上げると表情が一新しました。
縁はヤスリで斜めに削ってあります。この縁の処理は、仙台箪笥の金具の特徴でもあります。
もう直ぐ、完成です。
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